変数とは、特定の数値や文字列を入れておく箱のようなイメージです。
例えば『str』という変数を用意して、ここに『Hello World!』という文字列を入れてあげるとしましょう。
箱『str』には『Hello World!』のみが入っているので、『str』の書き出しを行うと中身の『Hello World!』が出力されるという仕組みです。
変数を使用するときのルール
変数を使用する際には、格納するデータの形に合わせた型を選択する必要があります。
この型を選ぶことで、例えば格納するデータが10であっても「変数の中身は整数の10です」「小数の10.0です」「文字列の10(いちぜろ)です」と区別できるのです。
変数の種類は非常に多いですが、ひとつの変数にはひとつの数値や文字列しか格納できません。
複数のデータを格納するには配列を使ってあげる必要があります。
Javaの変数を用いて文字列を出力しよう
文字列を入れる変数(箱)は『String』の型で定義します。
以下のプログラムを実行して『Hello World!』が出力されることを確認しましょう。
//変数を用いたHello World!の出力
public class Main {
public static void main(String[] args) {
String comment = "Hello World!";
//変数に文字列を定義するときは『""』で囲む
System.out.println(comment);
//変数を出力するときは『""』で囲まない
}
}
変数を出力するときは例え中身が文字列であっても『””』で囲まないよう注意してください。
『””』で囲んでしまうと『str』が文字列として認識され『str』という文字で出力されてしまいます。
変数を用いて整数を出力しよう
次に数値(整数)を出力する方法を学習しましょう。
整数を出力するときの変数は『byte』『short』『int』『long』の型で定義します。
- byte / 8ビット / -128~127
- short / 16ビット / -32768~32767
- int / 32ビット / -2147483648~2147483647
- long / 64ビット / -9223372036854775808~9223372036854775807
基本的には『int』か『long』を使っておけば問題ありません。
文字列との違いは『””』で囲まない点だけなので、ここでは数値の入った2つの変数と空の変数を定義して簡単な演算を行ってみます。
変数同士の計算も学んでおきましょう。
//変数を用いた数値の演算
public class Main {
public static void main(String[] args) {
int num1 = 5 , num2 = 3 , num3;
num3 = num1 + num2;
System.out.println(num1+num2);
System.out.println(num1+"+"+num2+"="+num3);
System.out.println(num1+"+"+num2+"="+num1+num2);
System.out.println(num1+"+"+num2+"="+(num1+num2));
}
}
実行結果は以下の様になります。
//実行結果
8
5+3=8
5+3=53
5+3=8
変数と同時に文字列を出力させるには『+』と『”文字列”』を追加すれば良いです。
ただし、上記実行結果の3番目のように変数の計算を文字列と共に出力させる場合、計算式を『()』で囲まないと、それぞれの文字列を認識されてしまいます。
また、変数の定義は上のように『,』で区切って複数行う他、1行ずつ『int』を使うことも可能です。
//下記の定義でもOK
int num1 = 5;
int num2 = 3;
変数を用いて小数(浮動小数点型)を出力しよう
小数を定義するときのデータ型は『double』か『float』で定義します。
- float / 32ビット / ±1.40239846×10^-45~±3.40282347×10^38
- double / 64ビット / ±4.94065645841246544×10^-324~±1.79769313486231570×10^308
『double』と『float』の違いは、『double』型のメモリサイズが64ビットと15桁ほどの数値を格納できるのに比べて『float』型はメモリサイズ32ビットと7桁ほどしか格納できません。
以下の例で詳細を確認してみましょう。
//doubleとfloatの違いを確認
public class Main {
public static void main(String[] args) {
double dnum1 = 355.0 , dnum2 = 113.0;
float fnum1 = 355.0f , fnum2 = 113.0f;
//float型は数値の最後にfを付けます
System.out.println("double型 "+(dnum1 / dnum2) );
System.out.println("float型 "+(fnum1 / fnum2) );
}
}
//実行結果
double型 3.1415929203539825
float型 3.141593
『double』と『float』で出力される数値の桁数が異なることが確認できます。
基本的には『double』を使っておけば問題ありません。
その他の変数
初心者のうちは使用頻度の少ない変数型を一部ではありますが紹介しておきます。
Javaを利用するうえで必要になった際に復習してください。
- boolean型 true/falseのいずれかを格納できる
- char型 『’(シングルクオーテーション)』で囲むことで1つの文字を格納できる
配列の使い方
最後に配列の使い方を学びましょう。
配列の使い方は、データ型を指定した後に『[]』を記述し、格納したいデータを『{}』内に並べます。
//配列の使い方
public class Main {
public static void main(String[] args) {
String[] array = {"data1", "data2", "data3"};
System.out.println(array[0]);
System.out.println(array[1]);
System.out.println(array[2]);
//配列は0から始まることに注意
}
}
//実行結果
data1
data2
data3
ここで注意したいのが、配列は0番から格納される点です。
上記の例では3つのデータを格納していますが、対応する配列の番号は0,1,2番となります。
呼び出しの際にデータが1つずれないよう注意しましょう。
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